凡人は歴史に学ぶ

歴史を学ぶって、まさに人間学なんですよね。

岡倉天心の眼力

 岡倉天心といえば、明治期に活躍した美術家です。その岡倉天心は、アメリカ人フェノロサとともに、明治21年、上野公園内に東京美術学校を開きました。翌1月には入学試験が行われ、天心は橋本雅邦川端玉章らとともに、受験生の作品の審査にあたりました。

 そのときのこと。大学予備門(のちの一高)から受験している横山秀磨という学生の合否が問題になりました。彼の絵は下手くそで、とても及第点はつけられないレベルだったのですが、天心は、

「美校は絵がうまいだけの職人をつくるところであってはならない。どうも、美術家にはほかの学問ができない者が多い。大学予備門の在学生なら秀才だろうから、一人ぐらいはそういう人間も本校に入れておこうではないか」

といって、特別にその学生を入学させました。その学生が、やがて巨匠、横山大観となったのです。

 

f:id:yukoyuko1919:20190414041236j:plain

もっと知りたい横山大観 (アート・ビギナーズ・コレクション)

もっと知りたい横山大観 (アート・ビギナーズ・コレクション)